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2005年06月30日
2005年06月29日
「Google Earth」で地球を僕の手の上に

「Google Earth」で地球を僕の手の上に

google-earth.jpg

米Googleは6月28日、世界の衛星画像などを表示できるソフト「Google Earth」英語版を公開した。「Google Maps」とは異なり、Windows PCにインストールする単体ソフトとしてダウンロード提供し、さらに地図データをネットを介してストリーミング取得しながら表示する仕組みだ。無料版と有料版を選択できる。

 Google EarthはGoogleが昨年買収したKeyholeの3D地図ソフト。Google共同設立者のサーゲイ・ブリン氏が5月19日にリリースを予告していた。

 Google Local Searchと連携したルート探索などの機能は米国に限られるようだ。米国の一部主要都市については3D地図表示も可能になっている。

 日本国内の画像はGoogle Mapsと同様に、詳細まで確認できるのは東京などに限られる。だがその他地域の画像上に各地の市町村名が表示されるなど、Google Mapsより便利な点が多い。

 Google Earth無料版のダウンロードファイル(exe)は10Mバイト。対応OSはWindows 2000/XP。必要最小構成はPentium III/500MHz、128Mバイトメモリなど。だが推奨構成はPentium 4/2.4GHzかAthlon XP 2400+、512Mバイトメモリ、2GバイトのHDDスペース、3Dグラフィックスカードなど、それなりのスペックを要求している。

 有料版のGoogle Earth Plus(年間20ドル)は、GPSデバイスとの連携に対応するほか、データの表計算ソフトへのインポート、地図上への記入ツール、高解像度印刷などの機能を持つ。また商用利用向けの「Google Earth Pro(年間400ドル)はGIS(地理情報システム)データとの連携なども可能だ。

■さらに画像の入った記事はこちら
  http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0506/29/news004.html

http://www.itmedia.co.jp/news/

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2005年06月27日
Windowsのポートスキャン急増--セキュリティ専門家が警戒を呼びかけ

Windowsのポートスキャン急増--セキュリティ専門家が警戒を呼びかけ

先週パッチが公開されたWindowsのある脆弱性に関連して、このところポートのスキャンが急増していることについて、専門家らはまもなく大規模なワーム攻撃が発生する可能性があると述べている。

 GartnerアナリストのJohn Pescatoreは米国時間23日、TCPポート445への問い合わせが急増しているのは、ハッカーがSMB(Server Message Block)の欠陥を悪用しようと試みている徴候かもしれないと述べた。

 「スキャンの増加したからといって必ずしも攻撃が発生するとは限らない。だが、ポートスキャンが急増すれば、それだけ(攻撃が起きる)確率も大幅に高まる」とPescatoreは述べ、さらに「ワーム攻撃の可能性が高いとは思わないが、しかしパッチの適用が甘いと攻撃にあう確率も非常に高くなる」と付け加えた。

 空き巣をたくらむ連中が有望なターゲットのドアをノックするのと同じように、インターネットの侵入者も攻撃に先立って、コンピュータをランダムにスキャンし、特定のネットワークポートが利用できるかどうかを調べることがある。

 Windowsは、SMBを利用してファイル、プリンタ、シリアルポートの共有とコンピュータ間の通信を行っているが、このSMBが使用しているのがTCPポート445だ。Microsoftは先ごろ公開した月例パッチの一部として、同プロトコルのなかに見つかった「緊急」レベルの脆弱性を修正するパッチをリリースしている。

 Pescatoreによると、過去にワームが大量発生した際にも、その前にポートスキャニングが増加していたという。Symantec Security ResponseのシニアディレクターAlfred Hugerも、ワーム出現の可能性を示唆している。

 両者はともに、ユーザーはシステムに早急にパッチを適用すべきだと述べている。

 ただし、Microsoftが脆弱性を明らかにした後で、ハッカーによるポートスキャンが増えるのはよくあることだと両者は指摘する。さらに、今回のWindowsの脆弱性は悪用するのが容易ではないため、スキャンがあったからといって、それが攻撃の前兆になるとは言い切れないという。

 SymantecはTCPポート445に対するスキャンの増加を先週確認しているが、それ以降は同ポートへの問い合わせが通常のレベルに戻っていると、Hugerは述べている。「一大事だといって騒ぐ必要は決してないと思う」(Huger)

 Microsoftの関係者は23日、TCPポート445経由でこの脆弱性を悪用しようとする積極的な動きを同社では認識しておらず、またこれに関連した悪質な行為を示唆する連絡も一切受けていないと述べている。


この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ

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「サラリーマン増税」批判拡大 政府税調はや苦境

「サラリーマン増税」批判拡大 政府税調はや苦境

会長、理解訴え/与党「狙い撃ちせず」
 政府税制調査会(首相の諮問機関)が公表した「個人所得課税に関する論点整理」への増税批判が高まる中、二十六日のフジテレビ「報道2001」に出演した石弘光会長(一橋大学前学長)は、「少子高齢化をどうするか考えてほしい」と説明、サラリーマンへの税負担増の必要性を訴えた。だが、反響の大きさに、与党には「狙い撃ちはしない」とする慎重姿勢も強まっている。
 二十一日に公表された論点整理は、給与所得控除や扶養控除、配偶者控除の縮小・廃止の方向を盛り込むなど、増税色の濃い内容となった。
 特に給与所得控除の縮小は、給与所得者世帯への影響は大きく、「サラリーマン増税」と批判された。
 番組に出演した石会長は、「来年四月から増税になる話ではない。あの内容で行けるとはみんな思っていない」と、今回の案が論点整理であることを強調。そのうえで、「所得税には(減税措置による)ゆがみや不公平がある」と指摘した。
 さらに、「国が借金を抱え、孫、子供の世代につけを回すことになる。少子高齢化を控え、日本をどうするかという大きな観点で考えてほしい」と理解を求めた。
 だが、こうした議論の進め方に、サラリーマン世帯が違和感を覚えているのは事実だ。景気回復に伴う所得の伸びが確認されたのはごく最近で、「国民の間にはまだ回復の実感が乏しい」(アナリスト)からだ。同番組に出演した民主党の野田佳彦・ネクストキャビネット財務相もこの空気を察知し、「どうみても取りやすいところから取るサラリーマン増税」と、政府の姿勢を批判した。
 狙い撃ち批判に石会長は、「よく読めば自営業者にも厳しい内容」としているが、石会長は二十一日の財務省での会見では、「サラリーマンが(負担の)核」と述べるなどサラリーマンの負担増を認めている。
 一方、自民党税制調査会の塩崎恭久幹事は「税は政府でなく与党が決める。サラリーマンを狙い撃ちにすることはない」と批判をかわすのに躍起だ。
 だが、消費税引き上げの本格的な議論を控えて所得税増税まで遡上(そじょう)にのぼることで、秋以降の税制運営が不安定さを増しそうだ。
     ◇
 【個人所得課税の論点骨子】
 ・各種控除の見直しで課税ベースを拡大、個人所得課税の財源調達機能を回復
 ・扶養控除に代えて少子化対策の税額控除創設を検討
 ・平成十八年度税制改正で定率減税を廃止。所得税から個人住民税への本格的な税源移譲
 ・税源移譲に伴い所得税に10%より低い税率を新設。最高税率は個人住民税と合わせて50%を維持
 ・個人住民税は「均等割」引き上げなどが課題

10:07 | コメント (943) | トラックバック

宝塚記念 スイープ39年ぶり牝馬V/

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宝塚記念 ◇26日=阪神◇G1◇芝2200メートル◇3歳上◇出走15頭

 スイープトウショウ(牝4、栗東・鶴留)の末脚がさく裂した。昨年の年度代表馬ゼンノロブロイ、昨年覇者のタップダンスシチーをなで切り、牝馬として39年ぶりの優勝を果たした。2着にはハーツクライが突っ込んだ。
 ゴール前50メートル、池添は祈りながらスイープトウショウの首を押した。「なんとか耐えてくれ」。左ムチを連打し激励する。だが栄光のゴールは近づいてこない。同時に後ろのハーツクライの蹄(てい)音が大きくなって迫ってきた。「お願いだから粘ってくれ」。池添の最後のひと押しに応えたスイープが、首だけ前に出たままゴールへ飛び込んだ。「しゃー」。声にならない声を上げ、左手の人さし指をスタンドへ突き出した。「本当に馬がよく頑張ってくれた。強い男馬を相手によく走ってくれました」。流れ出る汗をぬぐうことも忘れ歓喜に酔いしれた。
 過去12戦、出遅れるなどスタートで後手を踏んでいたが、この一番だけ初めて普通に飛び出した。「よし! 」。スタート直後に池添は好走を確信した。向正面で動いたタップが、3コーナーでコスモバルクをとらえた時も慌てなかった。「タップが動いた時に一緒に行こうと思ったが、この馬のリズムを崩さなければ、勝つのはともかく、いい勝負はできると思っていた」。前走の安田記念では、仕掛けが早すぎて勝ち馬に首差及ばなかった。その反省と愛馬との強固な信頼感が2つ目の勲章を呼び込んだ。
 3歳時は秋華賞を勝ち、オークスは2着。一方で桜花賞、エリザベス女王杯は5着に敗れ人気を裏切った。激しい気性が時としてマイナスに作用した。ごねて坂路に入らず、スムーズな調教ができなかったころ、鶴留明雄師(64)は「調教をあまり積めない馬がこれだけ走っている。順調にやれたらどれだけ強くなるのか」と潜在能力を高く評価していた。その馬が今年から変わった。調教のパートナーを務める元騎手の山田和広助手がつきっきりでけいこをつけた。定年により2月に解散した坪正厩舎から、3月に移籍してきた。今まで池添が乗れない土日は運動だけだったが、週末もしっかりと調教を積めるようになった。「馬に力があったからですよ」と謙遜(けんそん)したが、栄冠の何割かは山田助手の手柄といってもいい。スタート難も急速に解消され、牡馬相手の金星につながった。
 池添は今年、長女が生まれた。デュランダルなどで昨年、G1を奪取した時はまだ生まれていなかったので、誕生後の初G1制覇だ。「本当良かった。今年はちょっと影が薄かったから。見に来られなかったのは残念だけどね。いつかは表彰式で娘と一緒に写真を撮りたい」。新たな目標、記念撮影は秋シーズンに実現させる。

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2005年06月22日
Symantec Security Check

Symantec Security Check はさまざまなオンラインの脅威にさらされてないかをテストします。無償でご利用いただけ、効果的です。インターネットセキュリティの必要性について判断するのに役立ちます。

Symantec Security Check

11:33 | コメント (0) | トラックバック

2005年06月21日
マイクロソフト対アドビ--決戦の秒読み開始か

マイクロソフト対アドビ--決戦の秒読み開始か

 Adobe Systemsは20年もの間、Microsoftの攻撃をうまくかわしてきたが、いまMicrosoftは少しずつAdobeに狙いを絞りはじめている。

 Adobe(本社:カリフォルニア州サンノゼ)は、Microsoftが創業7年めを迎えた1982年に設立された。同社はそれ以来、画像編集ソフトウェアと電子文書の市場で圧倒的なリードを築いてきた。これらは、MicrosoftがPCのソフトウェアで独占に失敗した数少ない分野となっている。

 Microsoftは先週、グラフィックデザインツール「Acrylic」のテスト版をリリースし、また電子文書フォーマット「Metro」のデモを行った。この動きは、進行中のMacromedia(および同社のFlashとFlex)の買収によって縄張りを侵略してくるAdobeに対し、Microsoftが我慢できなくなりつつあることを示唆している。Flexは、ウェブベースのアプリケーションを構築するためのフレームワーク。

 Adobeは特に、自社のPDFとMacromediaのFlashを組み合わせることで、大きな影響力を発揮できると、アナリストは述べている。

 Burton GroupアナリストのGary Heinは、「MicrosoftはすでにFlashが単なる目障りな存在以上のものになったと感じているふしがある。Metro、Avalon、およびAcrylicなどの発表は、同社がAdobeとMacromediaの連合軍を一段と深刻に受け止めていることを示すものだ。(AdobeのCEO、Bruce)Chizenにとって憂慮すべき事態だ」と語っている。

 ウェブアプリケーションを構築するための技術の市場は、非常に流動的な状態にある。Microsoftは、LonghornでWindowsアプリケーションをインターネットに密接に統合するというビジョンを思い描いていたが、度重なる計画の遅れによって、FlashやAJAXなどの代替技術が台頭するのを許してしまった。

 Adobeは、進行中のMacromedia買収が与える戦略的な影響についてコメントを控えている。しかし、Macromediaは、MicrosoftのOSと競合するという考えは「ばかげている」としている。

 Macromediaのチーフソフトウェアアーキテクト、Kevin Lynchは、「FlashがWindowsの脅威になるとは思えない。われわれは、Microsoftと比べれば非常に規模の小さい会社だ。Flashはインターネット上での利用やインターネットアプリケーションだけを考慮して設計されており、OSとは大きく異なるものだ」と述べている。

 ただし、Flashの戦略的重要性について違った見方をするアナリストもおり、なかにはFlashをInternet Explorer(IE)の登場以前にウェブがWindowsに与えた脅威にたとえる者もいる。IEは、Microsoftが防衛手段として10年前に投入し、最終的には成功を収めたブラウザだ。

 「FlashがOSの直接の脅威にはならないという意見には同意するが、しかしデベロッパーツールなどOSの一部にとっては脅威だ。Netscapeはその昔、アプリケーション開発をすべてブラウザ内で完結できればOSは不要になるといっていたが、Flashにもそれに似たところがある」(Hein)

 Microsoftが直接の脅威と見なしたNetscapeとは異なり、AdobeはMicrosoftが無視しがちな分野を独占することで、何年も利益を得てきた。だが、これからは違う。

 Macromediaと提携するコンサルティング会社Adaptive Path(本社:カリフォルニア州サンフランシスコ)のコンサルタント、Jesse Garrettは「AdobeはMicrosoftと競合する運命にある。AdobeがMacromediaを買収すれば、同社はMicrosoftにとってこれ以上無視できない存在になる」と語っている。

 Microsoftの経営陣は、Adobeとの競争関係を「協争(coopetition)」と呼んで、あまり深刻には受け止めていないようにみせている。データベースメーカーのOracleから、消費者/小規模企業向け財務ソフトウェアのリーダーIntuitまで、Microsoftは何年も前から多数の企業との間で競争と提携を繰り返してきた。Macromediaと合併するAdobeについても同様で、MicrosoftのJohn Montgomery(デベロッパー事業部製品管理ディレクター)は、「両社の製品が重複する部分はいくつかある。だが同時に、AdobeとMacromediaはわれわれの重要なパートナーでもある」と述べている。

 AdobeがMacromediaの買収を完了すると仮定した場合、合併後の会社は以下の3つの製品分野でMicrosoftと競合することになる。

 画像編集では、密接に統合されたPhotoshopとIllustratorの両アプリケーションでAdobeが市場をリードしている。それに対し、Microsoftは先週、Acrylicのテスト版をリリースした。これは、ベクトル/ピクセルベースの画像作成/編集ソフトウェアだが、Montgomeryはこれらの製品が直接競合することはないとしている。

 電子文書については、AdobeがPDF(Portable Document Format)で市場を独占している。同社が「Intelligent Document Platform」の核だとするPDFは、さまざまな業界で標準と見なされており、政府や大企業でも広く普及している(ただしAdobeは、PDFに関する公開情報のなかで、MicrosoftのWord、Excel、PowerPointの各アプリケーションは、どれもボタン1つでPDFファイルを生成できるとしている)。

 Microsoftは先月、遅れながらも登場が近づきつつあるLonghornの機能についてデモを行い、そのなかで「Metro」と呼ばれるPDFの対抗技術を公開した。

 ウェブアプリケーションのプラットフォームとなる技術については、MacromediaのFlashと比較的最近登場したFlexサーバソフトが、エンタープライズ分野へ食い込み始めている。一方、Microsoftが新OSへのアップグレードにかなりてこずっているとの証拠が出続けるなかで、人々はLonghornの登場を待ち望んでいる。

 Longhornの開発が遅れがちなことに加え、Acrylicはまだテスト版で開発者の間での評判もまちまちといった状態にある。さらにMetroの先行きもLonghorn次第といういまの状況で、AdobeとMacromediaにはかなり余裕があると見る意見が多い。Adobeが最近アップグレードした「Creative Suite 2」の一部であるIllustrator とPhotoshopは、当面安泰と見なされている。

 「Adobeの両製品を使うプロのクリエイターを乗り換えさせるのは、とくにCreative Suite 2で先進機能が提供された現時点では、かなり困難だとわれわれには思える」とMerill Lynchの証券アナリスト、Jay Vleeschhouwerは先週公表したレポートに記している。

 ただし、Adobeの先行きに対する懸念があることも確かで、MicrosoftがAcrylicをリリースした後にAdobeの株価が下がったのは、その証拠といえる。そして、 Microsoftの製品の質よりもむしろ、AdobeがMicrosoftを挑発し、競争心に火を付けててしまったという事実のほうが、同社の先行きを大きく左右している。

 Heinによると、Microsoftは製品や技術で競争するのではなく、特定の会社がどのような競争上の脅威を及ぼすかについて1社ごとに見ているという。

 「Microsoftは、脅威となる競合他社に狙いを定める。AdobeとMacromediaが1つになれば、それぞれが別の状態にあった時よりも、Microsoftにとって手ごわい競争相手になる。そして、MicrosoftはOSとの統合性が高いフリーのソフトウェアを提供することで、Adobeに対抗しようとするだろう。Microsoftの発表やトライアルバージョンの公開は、いずれもAdobe(の製品)に取って代わるものにはならないだろう。だが、AdobeがMicrosoftのレーダーのなかで非常に目立つ存在になっていることを明らかだ」(Hein)

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2005年06月15日
次世代“コンコルド” 日仏が共同開発で合意

bus20050615.jpg

日本とフランスの航空宇宙工業会は14日、次世代の超音速旅客機(SST)の共同研究で合意し、フランスで開催中のパリ航空ショー会場で調印した。英仏の共同開発だったコンコルドは03年10月で運航を終えており、現在飛行中のSSTはない。今回の日仏共同開発が成功すれば夢の“次世代コンコルド”誕生となる。ただ、コンコルドの欠点だった騒音や燃費の悪さなどをどう解消し、安全性を確保するかなど課題も多く、商用化にこぎ着けられるかは未知数だ。
 日仏両工業会はSSTの実現に不可欠な技術開発の基礎調査を3年間行い、その後、具体的な機体開発などにつなげる考えだ。
 両工業会の合意によると、研究テーマは超音速という厳しい飛行環境に耐えられる機材の仕様や耐熱効果の高い炭素系複合素材の開発で、エンジン騒音を減らす新技術の開発にも挑戦する。両国の航空宇宙関連機関や航空機メーカーなどが共同研究・開発に参加、事業規模は日仏それぞれで年間1億円を見込んでいる。何人乗りで速度はどの程度まで高めるかといったSSTの具体的な設計は、今後検討していく。
 日本の経済産業省によると、今回の共同開発は03年に仏航空宇宙工業会側から持ちかけられた。両工業会の話し合いに加え、経産省と仏運輸省が実務者レベルで協議を続けてきた。
 仏側が特に注目しているのは、石川島播磨重工業と川崎重工業、三菱重工業の日本メーカー3社と独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が開発、03年に完成したSST用エンジン。マッハ5.5(音速=秒速約340メートル=の5.5倍)の推力を実現したことを高く評価しているという。
 日本の航空機産業はこれまで、次世代機787など米ボーイング社の旅客機開発・生産に参画することで技術水準を向上させてきたが、エアバス社の次世代機A380の開発にも参加するなど欧州勢とも関係構築を進めてきた。
 超音速機では、100人乗りでマッハ2で飛んだコンコルドが1969年に初飛行して18機生産された。しかし、運航したのはフランス航空と英国航空だけで、高い燃料費で運航コストがかさみ、激しい騒音もあって他の航空会社は採用しなかった。00年にはパリ近郊で墜落事故を起こし、老朽化から27年続いた大西洋の運航を終了した。

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2005年06月08日
photoshop

http://www02.so-net.ne.jp/~junics/

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2005年06月03日
携帯でモノを買うのはどんな人?

携帯でモノを買うのはどんな人?

 携帯電話でモノを買う、モバイルコマース市場が伸びている。

 モバイルコマース市場は、通販を中心とする物販系、イベントや航空券などのチケットを扱うサービス系、証券取引やオークションなどの手数料を扱うトランザクション系の3分野で構成される。2004年の1年間で2013億円を売り上げ、前年度比145%という成長市場だ。

 このなかで特に伸びているのが物販系。しかしそう聞いても、個人的には身の回りで「私は携帯でモノを買っている」という人はほとんど見かけない。

 携帯電話を使って、どんな人が何を買っているのか。物販系携帯サイトを運営する、複数の事業者に取材した。

●主力は10代後半から20代前半の女性

 月間PV16億を誇る携帯ポータルサイト「ガールズウォーカードットコム」。運営しているゼイヴェルによると、ガールズウォーカーにアクセスする読者は、女性が86%、男性が14%。リンクしているモバイルコマースサイト「ガールズショッピング」で実際に商品を購入しているのは女性が92%、男性が8%だという。女性の世代別内訳は以下の通りだ。

 ガールズショッピングのターゲットは主に10代後半~20代前半。読者と、実際にお金を使う購入者とでは微妙に差があるものの、いわゆるF1層(20~34歳の女性)より若干下の年齢層であることが分かる。ゼイヴェルでは、ガールズショッピングのターゲットより少し上、24~25歳を狙った新サイト「ファッションアリーナ」を6月からスタートさせ、20代後半女性の取り込みに力を入れる。

 神戸系カジュアルブランドを揃えるサイト「オシャレライフ」を運営するモバイルインパルス社長の澤居大介氏も同じ意見だ。「(携帯で買い物をするのは)18歳から23歳くらいの若い女性。その中でも特に、流行に敏感な子」と断言する。「モバイルコマース市場はバブル的に取り上げられているだけで、まだ本格的にはできていない。ホントに小さなマーケットだ。そこを支えてくれているのは彼女たち」

 オシャレライフには、「JJ」「CamCan」といった雑誌に載るブランドが並び、雑誌に掲載された洋服も多く販売されている。「年間100万円くらい使う子もいる」(澤居氏)

●モバイルショッピングはリアル店舗に近い

 若い女性が中心であることは間違いないが、ユーザープロフィールが少しずつ変わってきた、と見ているのはネットプライスの伊藤直氏だ。ネットプライスでは購入者が多く集まるほど価格が安くなる「ギャザリング」という独自の買い物形式を、携帯版サイトとPC版サイトの両方で提供している。

 「2000年のころは、20代後半のお客様が中心で、平均年齢26歳くらいでした。最近は30歳くらいが平均です。以前は25歳から30歳くらいまでのお客様に集中していましたが、最近は『バラけてきたな』と実感しています。今は40代の方も20%くらいいて、『携帯を使って何かをする』層が広がってきていますね」(伊藤氏)

 「ユーザーの男女比を見ると、携帯版では3:7ですが、PCでは55:45くらい。モバイルのほうがリアルな市場の姿に近い」と伊藤氏は話す。「グループインタビューなどをしてみても、ごくごく普通の女性が多いです。OLさんや主婦の方も多いですね。OLさんは、PCは使えるが、プライベートでPCを1人1台持っていないことが多い。あとは主婦、とくにPCの前にゆっくり座っている時間が取れない子育て中のママなどにとって、携帯での買い物は非常に便利」

 「携帯では子育て中の母親ならではのものが売れる」というのは、Amazonのプロダクトマネージャー平山景子氏だ。「知育玩具など、『おもちゃ&ホビー』の売り上げがいいんです。赤ちゃん向けの商品が伸びています。赤ちゃんを育てている主婦など、ノンPC層であったり、PC所有層であっても『パソコンの前にいる時間がない』人たちにリーチできているみたいですね」

●3G+定額制でユーザーの裾野は広がるか

 3G携帯やパケット定額制の普及により、画像の多いサイトでも快適に、しかもパケット通信料を気にせず閲覧できるようになったことも、モバイルコマース市場を後押ししている大きな要因だ。「定額だとじっくり楽しんでもらえるし、画像を多く入れられるので、商品の紹介もより詳細にできる。ユーザーがアクセスする頻度も上がる」という意見はどこのサイトでも聞かれた。

 各サイトではユーザーの利用端末についても調査しているが、「3G端末を利用している人が圧倒的に多い。定額制に入っている人がほとんどなはず」という認識は共通している。キャリア別に見ると「NTTドコモ>au>ボーダフォン」という回答も共通だ。「iモードから始まったので、ドコモユーザーが圧倒的に多い。auユーザーも増えている」(伊藤氏)

 定額制が普及すれば、若い女性以外にもユーザーは広がっていきそうだ。「とくに主婦は、携帯でメールしかしない。『何かやったらお金がかかるんじゃないか』と不安に思って、Webブラウズなんかしいませんよ。でも、3Gと定額制が普及すれば変わってくるかもしれない。主婦にとっては、PCより携帯のほうがずっと手軽で便利なはずですからね」(澤居氏)

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