産卵
昨日、今日と梅雨らしくまとまった雨が降りました。今朝は雷が鳴りまして、まさかそろそろ梅雨明けか、と思ってしまいました。天気予報を見る限りではまだもう少し梅雨空は続きそうな感じですが、もしかすると今年の梅雨は短くなるのかもしれませんね。
さて、今日は初めて亀の産卵に直面しました。今まで亀の卵は見たことあったのですが、まさに産卵の最中という場面にはお目にかかる事ができず、暗いうちに産卵しているものとばかり思っておりました。
午後から消費者向けの便りに載せる写真を撮りに畑や田んぼを回っていたところ、畑(減反田)の畔で産卵の真っ最中でした。写真だけ撮らせてもらい、邪魔をしないようにそっとよけて通り過ぎました。
いつもこうして産み落とされたあとで、この卵を獣が掘り起こして食べてたりする場面をよく目にしておりました。産み落とされたからといって必ずしもこの世に出てこられるとも限らないという現実は、一見すると過酷であるとか厳しい世界だとか受け取られがちですが、自然界における命の変遷とはこれが当たり前なのですね。
この世に生を受けるもの、死んでいくもの、全てが自然界の大いなる流れの中でごく当然に過ぎ去っていく営みの一つでしかありません。そのごく一部だけを捉まえて可哀想だの美しいだの残酷だのと騒ぎ立てる感情そのものが既に不自然な状態になっている証でもあります。こういう感情ばかりが前面に押し出される人に限って自分達が他の命を犠牲にして命をつないでいるという現実には盲目になりがちというのもおかしな話です。
断っておきますが、だからといって私がこの卵達が全部食われてしまえ!とか思っているわけではありませんよ。元気に産まれて来ればいいなとは思いますが、その思いと結果とは私達が決めることではないというだけのことです。
身近な生き物になればなるほど、「守りたい」という感情はどうしても強くなってしまいますが、だからといって何をしてでも守りさえすれば正義というのも大きな過ちを犯すことになります。
自然の懐からひたすら離れていく方向に突き進んできた私達現代人にとってはこの頃合のつかみ方が非常に難しくなっている気がします。
2008年06月29日 18:29
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投稿者 Aaz : 2015年06月09日 05:16
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