« 2008年06月 | メイン | 2008年08月 »
燃料サーチャージ
うだるような暑さが続きます。周囲の田んぼでは既に出穂を迎えておりまして(私の田はまだですが)、日暮れ時になると農薬のにおいがあちこちから漂ってきます。
こんな時季にコスモスとモクレンが咲いております。花まで今年の天候には惑わされているようです。
今日、ラジオで「燃料サーチャージ」について話がありました。高騰した原油価格を飛行機やトラックなどの運送費用に上乗せするというものです。その中で驚いたのが宮崎県の農協がピーマンにこれを適用させるという話でした。
ハウスを加温する際に使用する燃料代が高騰したのがその理由ということですが、この話を聞いて一般消費者がどう思うのかが私の気になるところです。
これを飛行機やトラック同様に当然のこと、致し方ないこと、と感じるのか否かで自分達が口にしているものに対する認識具合が分かれるのではないでしょうか。
さて、皆さんはどちらの立場に立っているでしょうか。そしてなぜそう思うのでしょうか。私の立場は言わずもがな、ですので敢えて述べませんが、こうした一見なんでもない経済ニュースと思われがちな出来事も実は根っこの部分では我々の生命と自然界の秩序に大きく関わる問題だということには気付いてもらいたいものです。
驚愕の初体験
この写真、なんだか分かるでしょうか。私が今日、うまれて初めて食べたものです。
・・・まむし・・・
マムシに限らず、ヘビ自体食べたことはありませんでした。そもそも私はヘビが大の苦手ですので、食べられる状態にすることはおろか、触ることもできません。
マムシの捕獲から写真の状態にまではお隣さんがしてくれました。あまりにも暑い日が続き、疲労がたまるこの時季、土用の丑の日にうなぎも食べられなかったことだし、精のつくマムシでも食うか、ってなノリで突如食べることになりました。
先日皮と臓腑を除いて干していたものを食べやすい大きさにちぎって砂糖醤油をつけて焼きました。見た目は完全にヘビではなくなっておりますが、ヘビだと思って食べるのは私にとってはかなり思い切りが要りました。
食べてみて意外だったのはほとんど身がないということです。これは干物にしたからというわけではないそうで、元々ヘビは骨と少しの身しかないそうです。砂糖醤油で香ばしく焼きあがったものは小魚の味醂干しから身を減らしたような食感で、酒の肴に最適といった感じでした。
マムシは精が強いとのことで、弱い人は食べると鼻血が抜けることもあるそうです。お隣さんは一匹丸々食べても平気。私は・・・初めてなので分かりません。これで元気になったのかどうかもまだ分かりません。とりあえず今は初めてヘビを食べたということで気分が高揚しております。
まあ、食べたものが今すぐどうこうという事はあり得ませんので、どういう結果が出るかは明日までおあずけですかね。
この暑さって・・・
とてつもなく暑い日が続いております。ここのところ地域のイベント・葬式・寺の行事などと立て込んでおりましてあまり仕事にはなりません。が、この暑い最中のこと、こうして田畑に出られないというのも無理をしすぎないための配慮なのかもしれません。
暑い暑いと言いましてもここ大塚はまだましです。先日一晩だけ実家に泊まったのですが、街中の暑さは尋常ではありません。毎週野菜の配達で昼間の暑さは経験済みだったのですが、夜があそこまでとは思いもよりませんでした。こちらと比べると最低気温では10℃近くの差があるようです。加えて湿度も全く違います。
山や田んぼに囲まれて生活しておりますとよく分かるのですが、最も涼しいのが所謂森の近く。続いて田んぼの近く。といった感じです。そしてこんな田舎でもやはり一番暑いのは舗装された場所です。
してみると、都市部が尋常ならざる暑さになるのは必然でして、私から見ると「地球温暖化」以前の問題です。温暖化は確かに問題でありますが、現段階でも山と田んぼに囲まれた環境であればここまで不快指数が上がることもないわけです。
まあ、今更都市をぶっ潰せというようなことは言いませんが、「豊かな暮らし」とか「便利な暮らし」とかいう妄想に取り付かれて自ら進んで作り上げた環境ですから、その代償として甘んじて受けるしかないのでしょうね。
「こうしたら涼しくなる」とか「こうやって温暖化をくい止めよう」とか言ってあれこれと策を講じているつもりではありますが、根本的な原因を除かない限りは改善の方向へは一歩も進んではいないんですよね。
実家にいるときにふと気付いたのですが、温度を下げるための装置はいろいろあれど、実は全て温度を下げるためにそれ以上の熱を発していたんですね。だから涼しくなろう、物を冷やそう、とすればするほど地域全体、地球全体では暑くなっていくというのも当然の帰結。
今朝のラジオで「エアコンの設定温度を28℃にするというのは仕事の効率を下げ、結果的にかなりの経済的損失を生み出している」という話をしておりました。ここまで来てもまだ金儲けの方が大切のようです。こりゃあ、この暑さに拍車はかけられても温暖化を解決する方向へは間違いなく進めませんね。自然界全体のこととなると私一人が山奥へ逃げ込んでも逃げ切れる問題ではありませんし、共に滅びの道を歩むしかないですねえ・・・
季節感
今朝起きると昨日までと比べて少し空気がカラッとしております。今日はいい天気になりそうだな、と思っておりますと日が昇りだしてからは蝉の声も聞こえてきました。日中にはやたらとアリも目に付くようになりました。
いやー、夏っぽいなあ。と思っておりますとやはり梅雨が明けたそうです。午後から田んぼに向かう途中にお隣さんから聞きました。
先週は「梅雨が明けた」などと勘違いしておりましたが、今回は当たっていたようです。今になって振り返ってみると、この一週間は雨は少ない、暑い、と夏っぽいといわれればそうも受け取れますが、かなり湿気の多い一週間だったわけでして、やはり梅雨明けとは言い難かった気がします。
今朝のラジオで気象予報士の森田正光(字はこれであってるのかな・・・)が「雨が全く降っていないんだから気圧配置にこだわらず、中国地方の梅雨明けは7月6日でいいんじゃないの」と言っておりました。
何のデータを見てそういっていたのかは知りませんが、この一週間にも中国地方全般で局所的局時的には雨は降ってました。そしてこの湿度や空模様。私は広島管区気象台の人が正解だったと思ってます。
天気予報に関していうと、私はけっこう話半分で聞いているのですが、最近よく思う事があります。気象予報士の人たちってものすごく天気に関する知識は豊富なわけですが、データだけを見て予報するからあたらないんじゃないかって。
「雨雲レーダーでは県内に雨雲はありません」っていってるその瞬間に私の目の前で雨が降ってることもあるくらいですから。
私のようなずぶの素人でも現地にいると多少の雲行きは見て取る事が出来るときもあります。これが予報士の人だったら・・・と思うとかなりの確立で予報できそうな気がして・・・現地で天気を肌で感じ取る気象予報士、そんな人が身近にいたら素敵だろうな。
いい女?
11日から昨日まで友達がお手伝いに来てくれました。天気も雨が降りそうな予報でしたがうまくもってくれ、おかげでジャガイモを掘る事ができました。
今年のできはといいますと、良くもなく悪くもなくと言ったところでしょうか。毎年アンデスという赤ジャガと出島という白ジャガとを植えているのですが、今年はアンデスが良、出島があまりよろしくないといった感じでした。
で、写真はその掘ったジャガイモの中にあったおもしろい形をしていたものです。友達が見つけて「女の人みたい」と。見ると確かにそう見えます。少し皮がめくれ、髪の毛がなびいているようにも見えます。安産型の素敵な女性であります。
蒸し暑い中、畑仕事や田仕事を手伝ってもらい、また夜は酒を呑みながら楽しく話ができ、あっという間に時間が過ぎてしまいました。毎度のことではありますが、一人の日常に戻るとぽっかりと穴が開いたように脱力してしまいます。特に寂しいという感覚ではなく、なんか修学旅行から帰ってきた感じでしょうか。まあ、これもだいぶ慣れてきましたので、うまく日常に復帰できるようになりました。
私の予想ではあと2週間が田んぼも畑も勝負時。無欲で淡々と乗り切りたいものです。
勘違い
先日の日記で「梅雨が明けた」と書いておりましたが、実はまだ明けていなかったようです。
それにしてもこんなに暑い中休みってあったろうか・・・この先特に雨が降りそうな予報も今のところ出てませんし、どうなってるんだろう。まあ、私としてはこれが中休みでもう少し雨が降ってくれた方がいいのですが。
さて、昨夜のことです。深夜12時ごろに足の指の方がチクッとしまして、目が覚めました。何に刺されたんだろう・・・と思いながらもそのまま寝続けようとしておりましたが、徐々に軽くズキズキとした痛みもあります。ムカデかな、と思いながらも私今までムカデにかまれた事がないのでよくわかりません。
「ムカデはとにかくものすごく痛い」とだけ聞いておりましたので違うような気もするし、かといって他に布団の中でチクッと刺してくるものって何も思い浮かばず、とりあえず寝なおしました。
そして2時ごろ。今度は布団から出ていた手の上に何かが這っておりまして、目が覚めました。「こんどこそ!」とソーッと明かりをつけますと案の定小さいムカデでした。体長は10cmあるかないかくらいのものです。ここで刺激したら手までかまれてしまうのでソーッと座布団の上におろしますと、さっさと逃げられてしまいました。
どうも足の方もコイツの仕業だった可能性が高いと思います。で、今朝起きてみると足は全くといっていいほど腫れてません。微妙に痒いかな、という程度で済みました。やはり小さいと毒も弱いのでしょうか。
私、寝ていても畳や襖を歩くムカデの足音で目が覚めるのですが、よく考えてみると布団の上や中、それも今回くらい小さいものの足音などするはずもなく気付かなくても当然でした。寝るときも「ムカデは音で分かるから大丈夫」などとたかをくくっている場合ではありませんでしたね。
今回程度の痛さや腫れ程度でしたら全く気にするほどのこともないのですが、これが大きいやつになるとそうもいってられないんでしょうね。だからといって気をつけてどうにかなる問題でもなく、これこそ運ですね。
夏が来た
梅雨が明けたかと思えば、いきなり猛暑が続きます。これまでが涼しかっただけにこの急変は応えます。
別に夏になったからというわけではないでしょうが、キュウリができ始めました。うちで作っているキュウリは「四葉(スーヨー)」といいまして、一般的にスーパーなどに並んでいる「ブルームレス」とは違う種類です。
「昔のキュウリ」という話を聞いて作り始めたのですが、実はF1でして原種でも固定種でもありません。4年ほど前から畑でこぼれ生えしているものをずっと残してはいるのですが、こちらは年々形質が変わっておりますので今は毎年種を買って作っております。こぼれ生えのほうがいずれ固定してくれると種を買う必要もなくなるのですがこれはまだ年数がかかりそうです。
写真のキュウリは昨日取れた初物でして、まだ小さめ。最盛期になると30cmくらいにはなります。残念ながらまだ今週は配達できるほどできてはおりませんが、来週からはもっと量も増えてくると思います。
ということで初物は生産者の特権としまして私がいただきました。先日消費者の方からいただいた「梅味噌」なるものをつけてかじりつきましたが、やはりキュウリをかじっておりますと「夏が来た」という実感が出ますね。体の渇きも潤してくれますし、陽の時季には陰のものができる、ほんとうまい具合にできております。
毎日田んぼに入って草取りをしておりますが、田んぼの水はもう水ではなく完全にお湯です。真昼間に炎天下の下でお風呂に入っているようなものですが、田んぼにいると渡ってくる風は涼しく畑にいるときよりも快適です。「田んぼは天然のクーラー」という話はよく聞きますが、まさにその通りのことを実感できます。
今日からサミットで温暖化やCO2削減などとCO2を大量に排出しながらオエライ方は話し合っているようですが、自然に寄り添って生きておりさえすれば、そんな無駄なことに頭を悩ませずに済みますし、暑さのしのぐ術もいくらでもあるものです。
明日は週に一度の野菜の配達で広島へ出ます。私の車はクーラーが効きませんのでこの時季になるととてつもなく暑い思いをさせられますが、おもしろいもので人間それなりに順応できるようになるものです。そもそも車なんぞに乗ってこの暑さを助長しているわけですからこのくらいの代償は甘んじて受けるべきなんですね。
大漁?
7月に入り、田んぼの様子も日に日に様変わりしております。カレンダーだけを見ておりますと例年よりかなり遅れているのですが、この時季になってようやく稲も田の草も加速度的に大きくなり始めたということにより、改めて新暦の不甲斐無さを確認させられます。
稲の感じから見て、今月半ばまでが田の草取りも勝負になって来るようです。ということで日々せっせと田んぼに入っておりますが、1枚だけ異様にヒルがいる田んぼがあります。
今日はその田んぼに入りました。午後から半日草取りをしていたのですが、草を取りながら片道進み一休み、と田んぼから上がるたびに田靴の回りは写真のような状態です。初めは田んぼから上がるたびにヒルを落としていたのですが、また田んぼに入れば同じ状態になるのでバカらしくなり、家に帰るまで放置することに。
一昨年この田んぼを作っていたときにはここまでヒルはいなかったのですが、今年は何が変わったのでしょう・・・
写真を見るとさすがに気持ち悪いと思う人が多いと思いますが、これを足に引っ付けたまま半日過ごす私はもっと気持ち悪うございます。まあ、足の方は田靴に守られておりますので実害はないのですが、草を取っている手のほうはそうはいきません。
素手で草取りはしておりますので、のんびりと田んぼに手をつけておりますと手にも吸い付いてきます。おかげで作業速度は否が応にも速くなるのですが・・・「ヒル追い農法」とでも言うのでしょうか・・・あまり喜ばしいものではありませんね。
さて、この田んぼはあと半日で草取り完了の予定です。明日も大漁だ。
おまけの写真。
家に帰ってから洗い場でヒルをこそぎ落としたらこんなんなりました・・・田靴についているときよりもこうして落としてみた方がその数の多さに目が丸くなりました。