2011年07月14日
宮本武蔵
どうなるものか、この天地の大きな動きが。
もう人間の個々の振る舞いなどは、
秋かぜの中の一片の木の葉でしかない。
なるようになってしまえ。
武蔵は、そう思った。
吉川英治の最高傑作「宮本武蔵」の冒頭です。
オール読物の新春人気作家大特集号に、
「必殺の一冊」に、山本健一さんが書いていました。
畏敬の念を抱いている歴史小説の書き出しとして、
これと、もう一つ司馬遼太郎の「国取り物語」の2つを挙げています。
関ヶ原の戦いが済んで夕闇、死体の転がる中で、
武蔵が、絶望の淵で天地と対峙している情景を書いています。
これを読んで、
今度の震災では、まだ殆ど、映像に出る物では、
すさまじい状況は語り尽くされていません、
出せないのが判っています。
おそらく、現代のこれに相当する光景だったと想像されました。
武蔵は、このどん底から、とてつもなく力強く成長してゆくのです。
まあこれは、小説ですが・・・・・
正月号ですから年末発売、
災害が起こったのは3月11日、読んだのが6月になって、
正月に読んだら、それほどにも感じなかったかもしれません。
古い「宮本武蔵」の本を出してみました。
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